雑食カメラマンの雑感記

神戸でフリーカメラマンをしています。写真やカメラのことを主に書いていこうと思いますが、たまに脱線します。よろしくお願いします。

Super Ikonta 中古カメラフェアで衝動買いするとか…

6×6のスプリングカメラなら最高峰(私感)

f:id:T_Kimurra:20200911000055j:plain

SuperIkontaです。

前回に引き続き古いカメラが続いていますが、今回は多分手持ちで一番古いカメラ、ZeissのSuperIkontaです。

SuperIkontaといっても、有名なセミ版のアレではなくて、6×6フォーマットで大人しい外観のヤツです。

この辺は形式名とか本体に書いてないので、どれがどれやらわからなくなるのが難点ですね。まあ、当時の貨幣価値なら家一軒にも匹敵するお値段だったみたいですので、名前間違うようなことは無かったんでしょうね。

6×6判はローライフレックスなんかの二眼レフや、ハッセルブラッドなんかの一眼レフもウエストレベルファインダーが一般的なんで、上から覗くフォーマットって印象が強いんですが、スプリングカメラとマミヤ6はアイレベルファインダーなんで、逆に違和感があったりしますね。

そう言えば昔読んだコアな雑誌に「蛇腹を通した画像は柔らかくてイイ」なんて書いてましたが、ド順光でフワッとした画像が出来るのはレンズが黴てる蛇腹に穴が空いてるかのどちらかなんで、修理に出したほうが良いと思いますね。

SuperIkonta

f:id:T_Kimurra:20200911000136j:plain

蛇腹がエエ感じです。

さて、SuperIkontaと一言で言っても、結構種類があります。

大雑把に言って露出計の有無と距離計の種類がポイントでしょうか。

そのバリエーションで初期のSuperSixと言われるドレ―カイル式の厳ついヤツや、のっぺりとしたSuperIkontaSixⅢ型など結構細かく種類があります。

製造年もナチスドイツが勢いづいていた1935年から東ドイツワルシャワ条約機構に加盟する1956年までという非常にドラスティックな時代の中で生産が続けられ、改良されてきました。

で、私のブツはドレ―カイル式距離計でない方で(信用できない)露出計のついたⅣ型ってヤツらしいです。1956年製造みたいです。

思ったよりも新しい。

精度的にはドレ―カイル式の方が正確らしいんですが、経年劣化と保存状態の悪さから私の使い方にはⅣ型の方があってたのではないかと思ったりします。

大丸の中古カメラフェア

f:id:T_Kimurra:20200911001048j:plain

デザインも秀逸です

明らかな趣味用のSuperIkontaですが、これを買ったのは結婚前。

何の用事でか思い出せないんですが、徒歩で難波から梅田に向かう途中に入った心斎橋の大丸で中古カメラフェアみたいなイベントを「偶然」やってたんですね。

手元にも「偶然」多めの現金があって、そこで「偶然」見つけたSuperIkontaを衝動買いしてしまったという訳です。

悪いこともいいことも重なるときは重なるもんです。

ちょうど、RolleiのSL35やCONTAX各型でツアイスにハマっていたのも魔の悪い話でした。

何といっても「写真はレンズで決まる」なんてことを盲目的に信じ込んでいるときに「蛇腹を通した光は柔らかい」なんて、雑誌のコピーをうのみにしていたピュアな頃です。その二つを兼ね備えたSuperIkontaを買うのに何のためらいもありませんでした。

思ったよりもスムーズに使えました

f:id:T_Kimurra:20200911001527j:plain

当然のように露出計はアテになりません(それにしても汚い…)

そんな調子で衝動買いしてしまったんですが、中古は中古。しかも自分の親ぐらいの年齢です。

どこか不具合が無い方が珍しい年式。

レンズ内のコーティング剥がれは確認していたので、逆光不可だなと思っていたのですが、テストで撮ってみると明らかにコマ間が狭い。というよりもくっついてます。

現像所から戻ってきたのは切ってないフィルムだったので、一瞬ヒヤッとしましたが、一応、写ってはいる様子。

当時健在だった阪神百貨店の修理屋さんに相談してみると、古いものだから今とフィルムのぶ厚さが違うから巻き上げる量が足りないとのご指摘。受け側のスプールに紙を巻いて少し太くしてやるといいーなんて言われたので実際にやってみると、普通にコマ間が広がってイイ感じになりました。

ただ、距離環がめちゃめちゃ硬くて指が痛くなるほどです。激重どころか接着剤でくっついてるん違うか?って程。

f:id:T_Kimurra:20200911001235j:plain

使い難いポイント①露出制御②激重通り越して激硬なピントリング

因みに露出調整がこれまた厄介で、先にEV値を小さなダイヤルで引っ張りながら設定して、そのEV値内でシャッター速度と絞りを連動させていくという、頭を捻らないと意味が分からない方式。

確かに過剰な露出オーバー・アンダーは防げるんですが、ちょっと明るくor暗くしたいときに大変メンドクサイ方式です。

でも考えてみたら絞り値を変えて複数枚撮ったりするときには良い感じの方式なんで、記念写真用にはピッタリなんでしょう。

まさかこれで動き物を撮る人もいないでしょうしね。

使用状況

f:id:T_Kimurra:20200911002039j:plain

スキャン&Photoshopを使うと良い感じ。でもそれって…

このSuperIkonta、ここぞって時に6×6のスクエアフォーマットで撮るってのが結構楽しくて、念い1~2本のフィルムを通すので稼働率は高めです。

スプリングカメラなんで折りたたんで持って行きやすいのも強み。モノクロ詰めて何年か後に見返すと大変感慨深い写真になってます。

何よりもTessar75㎜F3.5という控え目なスペックのレンズが良い感じです。何と言ってもZeissですからね。気分が違います。多分性能も…

ただ、蛇腹がそろそろヤバそうなんで、騙し騙し使ってやらないと…

f:id:T_Kimurra:20200911002131j:plain

少しでも逆光気味になると途端にダメになります…

 

 

 

 ↓良かったらポチってやってください

にほんブログ村 写真ブログへ
にほんブログ村