広義の意味では一眼レフです
一眼レフが憧れだった少年時代。
とにかくもう、凸型だったら何でもいいや的な気分でいました。
ちょうど、小学生の時は電車が好きで、朝の5時から京都駅に行って写真撮ったりしてましたんですが、カメラは写ルンですに毛が生えたような単焦点で固定焦点のコンパクトカメラ。
年上の鉄道ファンな方々が持つ「一眼レフ」ってのに憧れたものでした。
何しろ、春先や秋口の朝の4時やら5時なんてほとんど薄暮。ISO400のフィルムを詰めてもシャッター速度が1/125secで絞りF5.6とかなんで、いくらラチチュードの広いネガフィルムとはいえ上がってきた写真は真っ黒で、電車の行き先を示す方向幕の明かりのみが写るというお手本のような失敗写真しか撮れませんでした。
なので、あの大きな一眼レフってのを持てばキレイに電車が移せる筈…なんて思ってた訳です。
が、マジモンの一眼レフってのは非常に高価でガキンチョの小遣い程度では手に入れることが叶いません。
そんなときに小さな写真やさんで見かけたのが、このFUJICA ST-F。
まさに一眼レフモドキって感じのカメラです。
定義付けすれば立派な一眼レフ
「モドキ」なんていいましたが、実は立派な一眼レフ。
レンズから来た光をミラーでファインダーに送り、撮影の際にはミラーを跳ね上げてフィルムに像を写します。
ちゃんとファインダーでピントも合わせられますし、絞りも変えられます。変えた絞り値と連動する形で一応シャッター速度も変わるみたいです。
どこからどう見ても「一眼レフ」
なのにパチもん感を醸し出してしまうのはどういったことなんでしょうね?
自分的に残念ポイントは3つ。
①レンズ交換できない
②巻き上げが写ルンですみたいな方式
③ストロボの位置が…
の3点ですね。
①レンズ交換できない
まあ、一眼レフってシステムカメラの代表みたいな種類なのに、レンズも交換できないのは残念ですよね。単焦点40㎜だと記念写真には最適なんでしょうが、色々と表現したい場合には「帯に短し襷に長し」な状態に陥ってしまいます。
一応、×1.5倍のテレコンバージョンレンズは用意されてたみたいですが、それでも65㎜相当で結構厳しいです。
まあ、廉価版のカメラに求め過ぎかもしれませんが、単焦点でレンズ交換不可ってのはなかなかスパルタンな仕様ですよね。
②巻き上げが写ルンですみたいな方式
当時、一眼レフっていうと巻き上げレバー又は外付けのワインダーorモータードライブってのが一般的で、それこそ写ルンですみたいなカメラを常用していたのでその「巻き上げレバー」って機構に憧れたもんでした。
外付けのモータードライブってのも魅力的なんですが、小学生にとってフィルムってのは貴重品。それを1秒間に3枚分やら5枚分やらも使っちゃうとお金がなんぼあっても足りんので、現実的ではないんですよね。ゴテゴテした姿はカッコいいんですけどね。
③変な位置にあるストロボ
そして、コンパクトカメラのようなところにあるストロボ。
どうもこのFUJICAのST-Fは世界初のストロボ内蔵一眼レフってことらしく、一眼レフらしからぬところにストロボがあって、この姿がST-Fを「一眼レフ」らしくない姿にしています。
なんとなく安っぽいんですよね。ピッカリコニカみたいです。
実用性と生産性を考えたらこの位置が間違いではないんでしょうが、ちょっと残念なスタイルです。
いつものジャンク品なので…
いつものようにヤフオクで落としたんですが、そこはやっぱりジャンク品。
盛大に液漏れしていて随所影響が出てました。
何より電池蓋が開きません。
裏蓋も液漏れの被害にあってるらしく、開いたら閉まらなくなりました。
機構が簡単なんで機械的な故障はしていないらしく、シャッターは動いていて巻き上げも大丈夫そうなのが惜しいです。
せっかくなんで試し撮りしてみたかったんですが、先ずはバラすことから始めないといけないみたいです。
修理待ちが溜まっていくなぁ…
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