ZE-XとZMの違いなど
液漏れしてましたが、何とか動く迄になったMAMIYAのZE-X。
以前、MAMIYA35㎜一眼レフ最終型のZMを入手してましたが、比べてみると何やらいろいろと相違点がありました。
考えて見れば、ZE-XはMAMIYAの提唱するミラクルマウントの最上位機。
最高にして最期のMAMIYA35㎜一眼レフです。
対するZMはいわば敗戦処理班的な位置付け。
鳴り物入りで登場したモノの結局コケてしまったMAMIYAの35㎜一眼レフシステムの幕引きを担って登場したような存在で、非常にシンプルです。
どちらもボディにはプラスチックを多用していて重厚さなんて微塵もありませんが、MAMIYAっぽい質実剛健さが垣間見えるところは評価できるポイントです。
早すぎた電子接点
ミラクルマウントってネーミングは兎も角、アイデアと役割は大変いい線付いていたと思うんですよね。
レンズの基本情報はもちろん、合焦距離をボディに伝達するのって、Nikonが1990年代半ばでやっとこさ実用化してたと記憶しています。Canonはもっと早かったのかな?
被写体の距離を判別するってのは普段の露出制御もありますが、ストロボを使う際には大変重要な情報なんで、ストロボ制御をオートでするなら必須な情報だと思うんですよね。
なので、ストロボやオートフォーカスと組み合わせることで真価を発揮するんですが、その辺りが追い付いていない状態で製品化しちゃったのが敗因かな?って思います。
機能が増えることでコストは増しますし、電子接点の確実化を狙ってかマウントは妙に大きい角度で回転させないとハマらないので、レンズ交換の時には引っかかるような感じがして交換が結構面倒です。
マウントを見てみると
ZE-XとZMのマウント部を見てみるとZMは大変シンプルです。
向って右側の接点がゴッソリありません。
ZE-Xが流石というかやっぱりというか、非常に接点だらけなマウント部。1980年代にこんな感じだと、結構コスト掛かったんだろうなって思います。
未来に向けて色々用意していたミラクルマウントですが、ZE-Xが思ったより売れずZMでスペックダウンしてお茶を濁したようになているのを見ると悲しくなりますね。
計画していたオートフォーカス機が出せていれば或いは…なんて思いますが、CanonT80やOlympusのOM707なんかを見ていると、もし発売まで漕ぎつけても更なる失敗を重ねていただけなのかもしれません。
見てみたかったってのはありますけどね。
ZM
とはいえ、スペックダウンされたZMが廉価版の安物って感じは全然なくて、少し大柄ではあるものの作りはしっかりしていてなかなかイイカメラだと思います。
ZEやZE-2は何となく頼りない感じの仕上げで悪く言えば「安っぽい」感じだったんですが、ZMは本当に上手く纏められていると思います。
絞り優先とマニュアルだけのシンプルな機能ですが、時代的にも必要にして十分ですし、可動部もシッカリしていて好感が持てます。
初めにコレを出していれば…って思いますが、ZE・ZE-2を経てZE-Xまで製品化した経験を踏まえた上で出来たのがZMなんでしょうから、出来が良いのは当たり前なのかもしれませんね。
SEKOR EとEF
そういえば、ZE-XとZMでは付いてるレンズが違いました。
ZE-XにはSEKOR EF、ZMにはSEKOR Eと書いてあります。
電子接点の数もSEKOR EFの方が多いですし、何やら変なスイッチが付いてます。
機能的にはEFの方が色々付いてるみたいですが、一回り小さめです。
多分光学系は同じでしょうから、違いは機能って事になるんでしょうけど今となってはほとんど同じようなモノなんですよね。
因みに大きな違いとしてはEFの方に何やらスイッチが付いてますがこれが本当に意味わかりません。調べてみると電気的フラッシュマチックを無効にするスイッチだとか言うことなんですが、対応するストロボもないのでほゞ無視していいような機能です。
余計な付加機能を付けるのがこの時代のトレンドなんでしょうか?
まあ、そんな機能や多少の光学系・コーティングの差異よりもコーティングが生きてるか・ちゃんと動くかどうかの方がこのテのレンズには重要ですよね。
流石にこのマウント用マウントアダプターの存在は期待できないので、フィルムで使っていこうと思ってます。
さて、どっちにフィルムを詰めようか…
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