使いやすくて軽くていいカメラだったんですけどね…
20年ほど前、親戚から「一眼レフってのが欲しいから適当に見繕ってくれ」と言われて当時出来たばかりの大阪梅田のヨドバシカメラへ行くと、見慣れないカメラが鎮座してました。
お値段は、当時エントリー機としてブイブイいわしていたEOS KissやMINOLTAのαSweetよりも安いお値段なのになかなかシンプルかつ実用性の高そうなレイアウトと無骨なシルエット。ペンタ部分にはカメラとしては見慣れない「SIGMA」のロゴが書かれています。それがSIGMAのSA-7との初めての出会いでした。
触ってみると独立したシャッターダイヤルとシャッターボタン周りのダイヤルはマニュアルで使う分には大変使いやすそうな配置です。
前のシリーズであるSA-300やSA-5に比べると大変な操作系統の進化です。
ひと目で気に入って、頼まれた一眼レフはこいつに決めようと思ったんですが、同行した妻からNGが出ました。
曰く「初心者はシャッター速度とか露出とかチンプンカンプンだから、逆にこのカメラだと使いにくいんじゃないか?」と。
なるほど確かにそうかも知れないと思って、結局は無難にMINOLTAのαSweetⅡを購入して渡したんですが、SIGMAのSA-7は自分用に欲しいなと密かに思ってました。
ただ、マウントがSIGMA専用マウントなんで、そこがどうもクリアできなくて変えないまま月日が流れてしまいました。
で、まあ毎度ながらのヤフオクで落札しちゃったって話なんですよね。
随分と遠回りをしたもんです。
SA−7
とりあえずSA-7のスペックとしてはエントリー機としては大変平凡なもの。
シャッター速度はB・4〜1/2000secとレンジは狭い目。ストロボ同調速度は上位機種のSA-9と差をつけるためか1/90secとかなり低い目です。と言ってもSA-9のシンクロ速度も1/180secと対して速くありません。
当時としては平凡なスペックです。
ただ操作系統がαショック以前のマニュアルフォーカス一眼レフ的な感じで、シャッターダイヤルがちゃんと右側についてます。
絞り値はシャッターボタン周りに設置してあるコマンドダイヤルで操作できるで、シンプルでわかり易くていい感じ。エントリー機によくある絞り値は+/−ボタンを押しながらコマンドダイヤルを回すーなんていうメンドクサイことをせずに済みます。
当時の他社にも見習ってほしいぐらいの操作系でした。
ただ、ここでも問題は「専用マウント」ってところ。
SIGMAのレンズをイチから揃えるのって億劫ですよね。廉価な単焦点レンズもないんでボディは安くてもレンズ代が高くついてしまいます。
これじゃ本末転倒です。
マニュアルフォーカスのSA-1みたいにKマウントだったらもうチョット違った未来が来てたんじゃないかと思うんですが、詮無い話ですよね。
カメラってシステムの充実が結構重要ですからね。半数以上が買わないにしても…
こいつも持病持ち…か
SIGMAの一眼レフは持病持ちで有名です。
コーティングが悪いのかどうなのか原因はわからないそうですが、ただ一つ言えることは殆どのSA-300やSA-5/7/9のファインダーが真っ赤っ赤に変色してしまっているってことです。
ちなみに以前買ったSA-300も洩れなく赤化病に侵されていました。
いつでも夕焼けのファインダーのカメラなんて例え他の機能が生きていても壊れてるのと同じようなもんですからね。一眼レフとしては致命的です。
うまく行ったらSD-14とかSD-1なんかに手を出しちゃうかも…なんて思ってたんですが、こんな状態ではソイツらも怪しいもんです。
なによりも、親戚への一眼レフにコイツを選ばなくって良かったなとつくづく思いました。
壊れちゃなんにもなりませんからね。
それにしても、基本性能がいいのにファインダーがダメダメってなんとも勿体ない話ですね。いつの日かファインダーがまともなSIGMAのSAに出会いたいもんです。
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