フルオート以外も使えるEOS7xx系の最上位機種です
先日三宮マルイに入ってるカメラのキタムラで見つけたEOS700。
大概このテのブツはシャッター幕モルトが溶けたり擦り傷だらけだったりと、イマイチなモノが多い印象。なので、普段は見向きもしないんですが、今回見つけたのは意外ときれいな個体で、シャッター幕もきれいな状態。特徴的なダイヤルも欠けの無い状態でほぼ完動品って感じなうえに電池が入ってました。
コレは電池を買う感覚で買っちゃおうかと思ってたんですが、何しろこのところカメラが増えすぎて仕方ない状態。使う機会がなさそうなのに買うのもカメラに対して失礼かと思って一旦スルーしたんですが、一週間経って再度店を訪れたら、まだ残っているじゃありませんか⁉
これは「なるほど俺を待っててくれたんだな」と誤解してしまって、連れて帰ってしまいました。
お値段は500円。驚くほど安いです。
さてEOS700
CanonのEOS700は1990年に登場したCanonのエントリー機。
そういえばこしのんさんのブログでも紹介されてましたね。
このEOS700、前のモデルというか下位機種というかのEOS750(850)がフルオートと深度優先AEしかないのに対して絵文字で何かモードが変わるイメージセレクトモードとフルオートに加えてシャッター速度優先AEが使えます。
シャッター速度が自分で選べるだけで、何となくマニュアル操作感が醸し出されますよね。あんまり詳しいことわからないけど何となく操作した感を出したいときにはピッタリのモードですね。
中坊の頃の自分には結構魅力的でした。
ただ、ファインダー表示はお粗末なもので、シャッター速度値や絞り値、露出計なんかは表示されません。あくまでブラックボックスの中ってところにエントリー機らしさが伺えます。今思えば数字くらい表示したれやーって思いますが、露出やらに興味の無い層に難解な文字列を羅列したところで誤解を招くだけなんで、割り切るってのは良いのかもしれません。
ウリはダイヤル
EOS700の操作系はダイヤル一個とストロボのスイッチのみ。液晶パネルなんてありません。非常に単純明快です。
そしてそのダイヤルは、簡単操作による撮影効果を絵で表しているイメージセレクトダイアル(機能は8モードの各種プログラムAE)と、シャッタースピード優先式AE、標準プログラムAE、およびバルブ露出ができるインテリジェントダイアルの2通りの使い方が出来ます。
で、その切り替え方法としてはダイヤル真ん中のネジを外してダイヤルのパネルをひっくり返し、再度ねじ止めするという奇想天外な方法。他に類を見ない謎の切り替え方法です。
これ、ネジやパネルを出先で紛失したりしたら地味にダメージデカいんですが、大丈夫だったんでしょうかね。
ジャンク籠にある同型機は見な無事なところを見ると、それほど頻繁にダイヤルをひっくり返す人はいなくて、イメージセレクトダイヤルで使ってた人が大半だったんじゃないかと推測します。
まあEOS7xx系は基本的にフルオートにしとけばええやろって人しか買わないでしょうからね。
ただ、拡張期のがあるってのは何となく嬉しいもんで使わなくても購買意欲の後押しにはなると思いますんで、あながち無駄って訳でもなさそうです。
短命機種
明後日の方向へ凝った作りのEOS700ですが、発売期間は結構短かったみたいです。
と、言うのもこの直後にエントリー機の決定版みたいなEOS1000が発売されて、プログラムonlyなエントリー機を市場から駆逐していきます。
身内にくうぇ荒れる状態でEOS700も知らないうちに売り場から姿を消して行ったようで、私がNikonのF-601を買って貰う頃には売り場の片隅に追いやられていたように思います。
EOS1000もイイカメラだとは思うんですが、ボディの剛性やシャッターフィーリングなんかはEOS700の方が数段上で、実は中にお金をかけた感があって好ましいです。
もうちょっと表示やら何やらを頑張ってくれたらなぁ…なんて思わないでもないですが、EOS700発売時のjy包囲機種がEOS6xxシリーズで、コイツ等のファインダー表示の拙さを考えたらファインダー表示が素っ気なすぎるのも仕方ないのかもしれません。
割り切って使う分にはなかなか楽しいカメラなんですけどね。
フィルム詰めるのは何時になることやら…
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