P7000
夫婦の間で隠し事はいけません。
我が家では大体、嘘を吐くといとも簡単にバレるのでイランことは言わないようにしているのですが、この時はちょいと困りました。
事の初めはたまに寄る神戸市内のカメラ屋で、ジャンクとして売られていたニコンのｐ７０００ってヤツを１㌔円で鹵獲しました。前の型であるＰ６０００を持っていましたので、多分電池も同じだろう＆動けば御の字だな―と考え、１㌔円ならば当時止めて３年程になる煙草２日分にも満たないではないか―と自分に言い訳しながらレジへ。ここでショーケースの中に同型機が1万7千円で売られていたのが見え、不安が過ぎるものの勢いで購入してしまいました。
連れて帰ったら…
不思議なことに入手してしまうと愛着が湧くもので「コイツは俺が使ってやらねば」と頼まれもしないことを思うようになりました。
予想通り、Ｐ６０００とは電池の互換性が全くなく、充電器すら違うので結構な出費が見込まれます。
勿論、電池が無ければただの文鎮なので動作確認はできません。
なので翌日、京都へ行った帰りに大阪で下車し、ヒルトンのＮｉｋｏｎで点検してもらうことに。結果は「電池を入れても動きまへん」と、にべもないお言葉。一縷の希望は粉々に打ち砕かれたのですが、そこは芽生え始めの愛着が何とか救おうと頑張ります。
動かないなら修理しなきゃ動きません。
修理代金を訊くと１万２千円也。さらに電池を買わにゃなりませんのでプラス１万円以上。購入代金を遥かに上回ります。きっついなぁ…
搦手で攻めてみる
良く出入りしている編集部のお世話になっているカメラマンさんに雑談がてら相談したところ、編集部の機材がＮｉｋｏｎだったこともあり、彼の私物的なニュアンスでプロサービスを使って修理して貰うことになりました。
形式上は売渡→修理→買取って感じです。
多分、今じゃ規約厳しいからできないでしょうけどね…
とりあえず購入価格の１０倍以上かかるはずがいくらか安く抑えられたので、少し助かったのですが、問題は電池です。
Ｐ６０００と互換性があると思ってましたが、全くの別モノだったので更に出費が嵩みますが、修理をお願いした以上は進むしかありません。
幸か不幸か純正電池が生産中止になっていたので、頼れるのは互換品のみ。
幸いにもアマゾンで見つけた互換電池が良さそうだったので注文。純正品の1/3以下で充電器と電池が揃いました。
ところが香港から発送だったので一週間経っても電池が来ない…
海外からのって遅いんですよね。
修理が上がっても電池がないなんて云う訳のわからない状態を経て、ようやくＰ７０００で撮ることができたのは、購入からひと月以上たってからでした。
買ったときの熱が冷めてて何だか寂しいです…
内部メモリに？
修理上がりで早速確認してみると、このＰ７０００、どうも遠方から神戸へ来たようです。国内メーカーなので日本のものとしか思ってませんでしたが不動状態になって里帰りとは何とも感慨深いもんがありますね。
メイドイン印度尼西亜なのは、最近の国内製品にありがちな生い立ちですが、本体の内臓メモリーには外国のオッサンとカメラ屋が写ってました。
どうも購入した際に試撮りしたのがそのまま残っていた（流石に知らないオッサンとはいえ画像の掲載は控えときます）みたいで、その後の紆余曲折を想うと興味が尽きません。折角なので大事にしてやろうと強く思いました。
その後ですが…
無用な買い物をしてしまったかと、多少の後悔はありましたが、大きさや使いやすさが丁度よいので思ったよりも活躍してくれました。
特にご年配の方には使いやすいサイズ感なのか、義父が子供らを連れて遠方へ行ってくれた際なんかに、子供に持たせると抜群の安定感で活躍してくれました。
ＲＡＷで撮れるので、多少の露出アンダーは救えるのがエエ感じ。
記念写真あるあるですが、背景に露出が合ってて人物真っ黒－なのが簡単に救えるのがありがたいです。写真に興味のない人は露出補正ダイヤルとか日中シンクロとか言っても通じませんしやってくれないですからね。あとからＲＡＷでフォローできるのはありがたいです。
さらには購入前に落下事故でＣＡＮＯＮのＧ９（Ｘじゃない方）がお亡くなりになってまして、スペック的にも近い本機がその代わりを補って余りある活躍をしてくれたので、結構高かった修理代や電池代が無駄にならずに済んでホッとしました。
ただ、修理しても少し動きがぎこちなくなって言うことを聞いてくれことがあるので、今は予備役に編入して静かに余生を過ごしてます。
たまに動かしてやろうとは思いますが、そんなときに限って充電切れだったりします。
子供らが興味を持ってくれるなら喜んで下賜するのですが…
