メーター?
昔は、というよりフィルムの頃は撮影に必須と言われていた単体露出計。
デジタル化して暫くーNikonのD3が出たころ辺りの話ですが、当時は前職の新聞屋を退社してフリーになったばかりの駆け出しでしたので、良くアシスタントしてました。
まだ、皆がフィルムの感覚が抜けない時代でして、ある日「今日露出計忘れた」なんて言われたことがあり、山奥の現場だったこともあって「これはどエライ事になったな」と緊張が走ったんですが、あっけなく背面液晶の画像確認で乗り切ったことがありました。
その時初めて「露出計なくても何とかなる」状態を経験したのですが、今や露出計が絶滅危惧種になりつつありますね。地味にすごい時代になりました。ホントに。
その昔
新卒で入社した営業写真館の社員だったころは、世紀も変わろうという時代にも拘らず、集合写真は4×5で撮ってたので、露出計なんてのは必需品でした。
当時は学校出たての若造だったので「NikonのF4も持って行ってるんだから、露出なんてそれで計りゃエエやないか」なんて思ってましたが、当時のストロボを使う撮影において露出計は無いと本当に困るモノで、ストロボ光がメイン光源の撮影だと完全にお手上げ。露出計無しで撮影すると、撮影時にフラッシュ光量が判らないため、カンで撮影した日には現像が上がるまで地獄のような時間を過ごさないといけませんでした。
思えば、当時は露出計を相当信用していましたね。
現場で…
2~3年ほど前なんですが、インタビュー撮影の時にライト組んでメーターで計ってると、編集さんから「露出計!久々に見たわ~」なんて言われました。
どうも近頃は、ちょっとした撮影ぐらいではメーターで計らない人が多いみたいで、その方も本当に久しぶりにメーターで計るのを見たみたいなんです。
おそらく、露出計で計る行為が無い分セッティングもスピードアップしているわけでして、今後はもっとセッティングを手早くしないといけないなぁーなんて思ったのを覚えています。モタモタしているつもりはないんですけどね。
MINOLTA
さて、露出計と言えばMINOLTAです。
今やセコニックの方が機種も色々出してますし、洋モノではGOSSENなんてのもありますが、やっぱり汎用性とかシェアとかはMINOLTAでしたよね?
まあ、使い慣れてたからかもしれませんが、何となくカメラメーカーが作ったのって安心感がありました。MINOLTAのカメラ自体は仕事で使ったことないですが…
さて、そのMINOLTAが露出計からーというよりはカメラ関連事業から撤退して結構経ちます。Konikaと一緒になって、コニカミノルタなんて云う、とてもペンタ部にロゴが収まりきらないぐらいに長い名前になり、デジタル化を経て撤退ーという流れだったと記憶してますが、 地味な製品だった露出計はその間マイナーチェンジはあったものの、それほど大きな変化も無かったように思います。
なので、未だに基本シルエットは変化が無くて、MINOLTAのイメージが定着しつつあります。ご存知の方は多いと思いますが、オートメーターⅤとか、フラッシュメーターⅤとか、あの辺の形です。
現行品のオートメーターもあの形ですが、メーカーロゴがMINOLTA→コニカミノルタまではしっくり来たんですが、現在のケンコー銘はどうも違和感がありますね。
老舗のアクセサリーメーカーですが、フィルターのイメージが強すぎて…
私物メーター
因みに私の露出計はオートメーターⅣfで、かれこれ15年前頃に中古(⁉)で買ったもの。必要にして十分な機能と電池の持ちの良さが嬉しいです。
購入元は、今は無き神戸のマツミヤカメラさんで、当時お元気だった老女将さんから「これはエエモノですよ~〇〇先生もご使用なさってて~」なんてセールストークを聞きつつ購入したのですが、〇〇先生はさておき本当に故障知らずで助かります。
最近は複数台のストロボを炊くときに、光量を図るためにだけ使用するのですが、それでも無故障で動いてくれるのは本当にありがたいです。
因みに撮影前の試し撮りでメータを写し込むことが多いので、私が一番撮ってる被写体はこのオートメーターⅣfかもしれません。
これからもたくさん写し込めるよう、仕事頑張らないと…