OlympusがL型に傾倒したのはこのシリーズから?
OlympusってOM(フィルム時代の方)以降、パッとしたのが無くてAFも失敗作が続いてました。
そんな折、起死回生の一手なのかレンズ一体型の一眼レフ「OlympusL-1」を発表したんですが、コレがそこそこヒット。Lシリーズも廉価版の二桁シリーズやL-5までが出た後、APS(これもフィルムの事)でもセンチュリオンなんて戦車みたいな名前でL型のカメラを出してました。
デジタルになってからも、いやデジタルだからこそL型のカメラは増え続けて、色々なL型のカメラを出しつつ最終的にE-1で決定打を出して以降は原点回帰なのかT字型に戻って行ってます。
で、今回はそのL型の3作目「L-3」を入手しました。
時間調整で入った寝屋川のキタムラにあるジャンクコーナーで300円でした。
安い…
御大の愛機でした
私が始めた入った写真館の社長がこのカメラを愛用してまして、よく卒業アルバムのカット用として風景写真を撮っておられました。
御大は学徒出陣帰りなので結構なお歳だったためか、中判はもとより大仰な一眼レフも重くて使い難いと仰っていて、良いレンズが付いた一体型のL-3は非常に使いやすくて良いとお気に入りのようでした。
当時の学校で立てで血気盛んだった私は「オートしかできひんヤツやんけ」と内心でL-3を腐していましたが、今考えたらどう設定したであれキチンと写ってるのが好いカメラであるって事は疑いようのない事実でして、ネガで撮る分にはL-3で十分なシチュエーションも多かったんだろうなと振り返って思います。
ガチャガチャとレンズをいっぱい持って行くのも重い上に面倒ですし、割り切るってのは重要だったのかもしれません。
登場背景的なもの
L-3が登場したのは1992年。
結構昔です。
L-3はそれなりにヒットしたようで、生産が2001年まで続けられたとかで、なんとも言えない長寿命カメラです。
中でも特殊低分散ガラスを採用した35-180㎜F4.5-5.6、15群16枚のレンズは非常に高性能で今でも評価が高かったりするようです。
ボディ一体型のレンズでテレ側180㎜のF値が5.6止まりってのは相当優秀ですよね。
でもその分図体はデカく重くなってしまっていて電池別で960㌘。電池やストラップ・フィルムなんかを入れたら1㎏越えちゃいますよね。
なかなか重量級です。
構造が面白い
デジタルだったらL型は自然な形ですが、フィルムだとパトローネ若しくは巻き上げたフィルムは何処に仕舞うねんってのが課題になります。
L-3は分厚い裏蓋の中に巻き上げたフィルムを仕込むことでその問題をクリア。巻き上げたフィルムは外からはわからない位にスマートな感じで裏蓋内に仕舞われますが、フィルム交換の時に裏蓋を見るとまるで中判カメラのフィルムバックみたいな形をしている裏蓋にちょっとビックリしてしまいます。
ちなみにシャッターは普通のフォーカルプレーンシャッターで、最高速は1/2000sec。ちょっと物足りませんが、まあ何んとなるやろうって感じのスペックです。
で、問題の電池はCR123A。
この時代は猫も杓子もリチウム電池を採用してたので仕方ないのですが、この図体なら重くなるついでに単三電池とかでも動くようにしていれば、もっと人気が出たのかもしれないんですけどね。知らんけど…
で、今は手持ちの電池にCR123Aが無いので動くまでは至って無いんですが、安いのがあれば手に入れてちょっと動かしてやりたいんですよね。
でもこのOlympusL-3は300円で買ったジャンク品。動くかどうかもわかりませんが、電池代は確実にボディ代を上回ります。
で、それに加えてフィルム代・現像代がかかる訳で、なかなか辛いものがありますね。
今の時代、カメラ本体が一番安いってのも面白い話です。
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