当時としては結構な長玉の300㎜
そういえば、ズボラズームのTAMRON28-300㎜F3.5-6.3やらMINOLTAの100-300やらが来る前はSuperTakumar300㎜F4っての手持ちで一番長いレンズでした。
300㎜以上って使う機会無いんですよね。鳥とか撮ってるならまだしも、普段のお仕事だと200㎜以上は使う機会が無いので300㎜でも「超望遠」って感覚です。
高校生の時なんかは「やっぱり単焦点じゃ無いとイカンやろ」って風潮があって、真剣に撮る時は単焦点を使うのが習わしみたいな感覚がありました。
今じゃアレですけどね。
で、300㎜はF2.8の所謂「サンニッパ」だけじゃなくて一段暗いクラスが通常メンバーて押してラインナップされてまして、Nikonとかだとさらに下位クラスの特殊低分散ガラスとか使用しないタイプのF4クラスってのが売ってて、高校生なんかだと予算的にこれしか買えない感じだったんですよね。
でも、そのテの廉価版レンズは初めから廉価版として世に出た訳じゃなくて、後から性能向上版・豪華版の良いレンズを組み込んだレンズが出たので、仕方なくエントリークラスの立ち位置に収まってるって訳でして、元々メーカとしてもそれなりに気合入れて作ったレンズなんだと思います。
多分そんな感じの立ち位置であろうSuperTakumar300㎜F4です。
入手の切っ掛け
新卒で入った写真屋で先輩から貰ったのがこのSuperTakumar300㎜F4。
なんでも先輩の弟さんが某大手新聞社にお勤めで、「機材庫にあった廃棄予定のモノを貰ってきたそう。で、「M42マウントのレンズなんて使わないから使う?」なんて訊かれたんで、二つ返事で頂いたレンズです。
いや、運が良かったです。
先輩の頼みは聞いとくもんですね。何があるかわかりません。
このレンズも半世紀前には新聞社の一線で活躍したのかと思うと、なかなか感慨深いものがありますね。
多分ボディはPENTAXのSPでしょうから、当時の新聞社ってのがどれくらい機材酷使したのかわかりませんが耐久度が心配になります。
一枚一枚丁寧に撮ってた時代でしょうけど、PENTAXのSPをガンガン使うのってなんとなく怖いですね。
マウントはM42なので…
貰ってしばらくはアダプター経由で使ってました。
初めはRolleiflexSL35にマウントアダプターを付けて使いましたが、SL35はPENTAXのSPよりもはるかに脆くて頻繁に壊れるので、やはりここは純正ーとばかりPENTAXのESを買って使ってたんですが、ESは精度が非常に怪しいのとマニュアルが使い難いので、最後の方はCONTAXのS2にマウントアダプターを付けて使ってました。
機能的にもデザイン的にもCONTAXのS2はベストだったんですが、デジタル化してからはフィルムが高値いので出番が減り、最後の方はEOS30D辺りのAPSーCセンサー機に付けてました。
と、いっても当時はEOS-M42マウントアダプターなんて持って無かったので、M42→Y/C→EFとマウントアダプターを二枚噛ましての使用でした。
なかなか複雑な機構になってますが、M42マウントのレンズにはほとんど情報伝達機構がないんでガタつかなければ無問題。
結構望遠且つ暗いレンズなんで、解放から5.6、絞ってもF8ぐらいまでしか使わないので使い勝手はそれほど悪くないです。
現状
流石に半世紀前の品で仕事に持って行くにしても、荷物になる割に効果が少ないので家で寝てることの方が多いです。
一番上の子供が小学校に入った時なんかは前述のEOS30Dにつけて、ウチのベランダからちゃんと学校に行けてるか、友達との投稿ではぐれてないかを確認するために使ってましたが、他所から見られたら非常に怪しいのでしばらくして止めました。
流石に望遠レンズで小学生の動向を見る行為は怪しいですよね。
あと、当時から300㎜のF4ってのはピントがシビアだったんで出番も減ってましたが、今はミラーレスもあるんでフォーカスピーキングをバンバン使って活用してやらねばなとも思ってます。
何だかんだ言って300㎜って面白いですからね。
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