Ricohのハイエンド的なヤツです
「サンキュッパ」を始めとして低価格路線で安物ばっかり作ってる印象の強いRicohですが、昔は気合入ったカメラも作ってました。
それがこのRicohTLS401。
NikonFやCanonF-1みたいにファインダーを外すことなくウエストレベルファインダーが使える画期的なヤツです。
ボディもそれなりにしっかりしてる(XRシリーズ比)んで、そこはかとなく高級感。
PENTAXのSPよりちょっと安っぽいかな?ってところです。
なんだかんだ言っても、結構古い機種なんで新品の感触とかわかりません。
でもまあ、今現在動く状態で結構な数が残ってるって事は、それなりに良い作りだったって事ではないでしょうか。知らんけど…
RICOHFLEX
ペンタ部には「RICOH」ではなくて「RICOH FLEX」の文字。
当時爆売れだった同社の二眼レフのブランドを称しています。
社名の「RICOH」よりも二眼レフの名前である「RICOHFLEX」って言った方が通りがよかったってのも面白い話です。
確かにウエストレベルファインダーで上から覗くタイプならRICOHFLEXの方が何となくシックリくるのかもしれません。
まあ、TLS401ってウエストレベルファインダーがウリですからね。
前の型もペンタ部には「SINGKLEX」って書いてありますし、Ricohのカメラと言えばオートハーフな時代だったんで、メーカー名を書くよりもよりもブランド名を記したほうが良いとの判断だったんでしょう。多分。
ウエストレベルファインダー
何と言っても目立つのはそのウエストレベルファインダー。
NikonFとかだとファインダーを取り外すと左右逆象になっている35㎜フィルムサイズのファインダースクリーンが剥き出しになって、明るい所だと見にくくなるのでフードの付いたウエストレベルファインダーやらマグニファイヤー的なモノが付いた高倍率ファインダーやらがアクセサリーとして売ってたわけですが、このTLS401は初めから空いレベルファインダーと同じ形の覗くところが上面にも付いています。しかも左右逆像になってないので普通に見えます。
なので大変便利。
でも、二眼レフとか使っていて一般的なウエストレベルファインダーに見慣れていると、像が正しく出てくるところに戸惑う訳なんですが…
ただ、構造的に一般的なガラスペンタプリズムじゃなくて樹脂成型品による中空5角ミラーってヤツなのでファインダー像は暗いです。
実験機的な意味合いが強いのかも知れませんね。
測光方式切替
時代的にAEとかは搭載されてなくて、シャッタースペックも普通。別売りのワインダーやらモータードライブなんかの自動巻き上げ装置も無い訳ですが、この時代にしては珍しく測光方式の切り替えができます。
平均測光と部分測光が切り替えられるのはこの時代にしては珍しいんじゃないでしょうか?まあ、多分割測光なんて先進のモノは無いにしても部分測光と平均測光(中央部重点測光とかじゃなさそう)が切り替えられるのって結構便利ですよね。
デジカメの今じゃ何をか況やって感じでしょうが、現像後にしか結果が見られないフィルム時代には自分の頭の中で露出の予測しないといけないので、部分測光と平均測光を切り替えられるのって結構なメリットだったと思います。
Rikenon
で、付いているレンズはAutoRikenon50㎜F1.7。
M42マウントの絞り込み測光でなにがオートなんかと思ったら、レンズ側に光軸と平行な方向に動くピンを設けておいて、これを押しこむと設定された値まで「自動的に」絞り込まれるようにするのがオートって事みたいです。
因みに、ボディ側はマウントの円周に沿ってリングの一部を切り取ったような形のレバーでこのピンを押しこむ方式になっているので、ねじ込みマウントの誤差で絞り込みピンの位置がバラついても、レバーが触れる位置にあれば動作可能になるという、アバウトなようでよく考えられた方式です。
レンズの装着をM42マウントなんていうビンの蓋みたいな方法でやっていて、ボディ側とレンズ側で情報がやり取りできない時代に考えられた古のオート機構なのでした。
因みにこのAutoRikenon50㎜F1.7、同じマウントのPENTAX・Takumarなんかよりも何故か一回り大きいです。何がどれほど違うのか検証してみたいのですが、生憎Takumarの50㎜やら55㎜を持ってないのでどっちがどうとかわかりません。
近いうちに手に入れなければ…
今回のブツ
因みに今回のブツもヤフオク。
4800円ぐらいだったと記憶してますが、私の後には誰も入札しなかったんで落札の運びとなりました。
人気無いのかな…?
まあ、届いたばかりで詳細わからないので、ジックリ弄ってみようと思います。
アタマデッカチなデザインはわりかし好きなんで…
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