イケイケなMINOLTA時代の寵児です
一眼レフはちょっと敷居が高いかなー?なんて声に応えたのかどうなのか、35~105㎜なんて言う当時としては高倍率ズームを搭載して登場したAPEX105は、今までのカメラの形から若干逸脱したデザインのカメラ。一部では所謂「ブリッジカメラ」なんて言われたカテゴリーのカメラです。
当時のライバルとしてはCanonのオートボーイJETなんてプロレスラーみたいな名前のカメラがありました。こちらも同じ焦点距離の高倍率ズームを搭載しています。
APEXは両手でホールディングするのを基本としたデザインですがオートボーイJETは片手で撮るのを基本としてます。この辺りにメーカーの姿勢が垣間見えて面白いです。
それにしても形が…
当時は思わなかったんですが、今見てみるとプロジェクターでしか無いデザイン(この大きさのプロジェクターあったら便利やろうなと思います)。
そういえば、この頃のMINOLTAは「オートフォーカス双眼鏡」なんてミョウチキリンなモノも売ってましたが、バブルだったからか勢いがありましたね。「これはこういう商品なんやっ!」って押しが強いコンセプトの商品ばかりでイケイケでした。
このAPEX105も例外ではなくて、高々35~105㎜ズームの為には大げさすぎるぐらいにホールディングを意識した形状と、勝手に画角を決めてくれるというオートパワーズームなんかが先進的でした。
中でもオートパワーズームは、後の悪評高いXiシリーズのゼロタイムオートへとつながるもので、実際このAPEX105が発売された翌年に矢鱈と先進的なα7Xiが発売。MINOLTA凋落のターニングポイントに繋がってると思うと興味深いところです。
操作性なんかは…
操作性はいたってシンプル。
メインスイッチ・シャッターボタンの他にはT/Wのズームボタン・セルフタイマーボタンとフラッシュのオンオフボタンがあるだけ。露出補正や巻き上げモードの変更なんてのは一切ないです。
ご自慢のオートパワーズームをオフにするスイッチ類も無くて、どうやって切るのかと思ったらズームボタンを押しながらメインスイッチを入れるとオートパワーズームをキャンセルできるという、裏コマンドみたいな作り。
多分、APEX105を所有していた人の中でもオートパワーズームを切ったことがある人の方が少数派なんじゃないでしょうかね。
「とりあえずカメラに任せておけ」ってコンセプトのカメラです。
せっかく、35~105㎜F4~6.7のレンズを備えて、シャッターも縦走りフォーカルプレーンシャッターを装備。一眼レフ並みの機構を備えながら、使用者に露出や敷いては画角迄一切操作をさせない、ある意味スパルタンな奴です。
いつものようにジャンク籠から
今回も毎度のようにジャンク籠から拾い上げました。
お値段は500円。お昼代と思えば安いです。
ジャンクなのに外観は本当にきれいで、大事に使われたのか持て余して箪笥の肥やしになっていたのかわかりませんが、このままジャンク籠に入れておくとボロボロになって行ってしまうんじゃないかと危惧してサルベージしました。
電池が2CR5のリチウム電池なんで本体よりもお値段高いのがご愛敬。
良いのか悪いのか、リチウム電池使用機種は液漏れと化してないのでジャンクでも比較的動く奴が多い印象です。やっぱり電池代高いってのがネックで売られてしまうのかもしれませんね。
とりあえずはネガカラー詰めて使いたいところですが、いつになることやら…
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