雑食カメラマンの雑感記

神戸でフリーカメラマンをしています。写真やカメラのことを主に書いていこうと思いますが、たまに脱線します。よろしくお願いします。

CanonEOS10D ハイエンドとまでは行かなかったけど…

「10」の名づけに相応しい?

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昔は憧れのカメラでした

ついつい出来心で買っちゃったCanonEOS10D。

当時はEOS-1系列以外でやっとまともな一眼レフが出たと評判でした。

普及機とか言っても当時のお値段は20万円程。

結構しますよね。

加えてAPS-Cセンサーなんで、当時はお安くなかった超広角レンズも購入しないと画角が狭くて使い勝手がすこぶる悪かったのです。

なので予算としては30万円程。

最近はそこそこ高額な機器の値段にも慣れてしまった感がありますが、当時フィルムカメラのハイエンドである素のEOS-1nが18万円台だったことを考えたら、なかなか手が出しにくいお値段でした。

とはいえ、前のモデルのEOS-D30やらEOS-D60なんかに比べると、驚くほどつやいやすくなったうえに安くなるという、新時代を感じさせるに足るカメラ。

D30とか一眼レフとしちゃまだまだ粗削りで使い難いですからね。

blog.kobephotomic.work

 

blog.kobephotomic.workなんでEOS-D30やら同20DをR6の生贄にしといて、今更EOS10Dなんぞに手を出したのかというと、懐かしかったからってのが大きいですね。
当時のあこがれ的な機種が2000円しないなんて…買っちゃいますよね。

 

 発売当初は…

この時期になると思い出すんですが、EOS-10Dが発売された当時は地方の専門新聞社で記者やってました。

で、お役所って4月1日付で人事異動しますよね。

業界に関連性あるお役所の新年度人事異動ってのは、業界紙にとって結構大切なニュースです。挨拶とか行かないといけませんからね。

人事異動は1日付なんですが、3月末には異動内容は決定しているので広報課に行って人事異動の資料を貰って予め記事にします。今でこそメールで済むようなことを当時はわざわざ役場の広報課まで出向き、ペーパーの資料とデータの入った3.5インチのフロッピーディスクを貰っていました。時代ですね。

人名の漢字間違いとか結構やりがちなミスなので、データを貰えるとありがたいんですよね。ペーパー資料はチェック用みたいな価値しかないのに嵩張って困ります。

さて、フロッピーに入ってるデータってのはExcelの表だけでなくて、エライさんの顔写真なんかも入ってます。上長は顔写真を掲載しますからね。

私は仕事中なのにいらんところに好奇心が向くタイプなんで、データを貰うとEXIF情報なんかもチェックしてしまうんです。

だいたいの写真は適当なコンパクトデジカメで撮られたデータなんですが、某地方自治体のデータがこのEOS10Dで撮られたデータでした。

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「10D」のロゴが誇らし気

発売からそれほど立ってなかった頃です。

いや、お役所ってスゲェなーって思いましたね。

当初はNikonがD70とか売ってた時代で、ちょっと後に本格的な普及期であるEOS-KissDIGITALが登場しますが、まだまだ一眼レフは高嶺の花。社内にもデジタル一眼レフはありませんでした。それはそれで別の問題ですが…

それなりな高級感

さて、EOS10Dですが、なんだかんだ言っても20万円する機械なんで、それなりに高級感と安心感が欲しいところです。

その点、EOS10Dのボディはステンレスの骨格にマグネシウム合金製外装を被せたもので、ライバルだったNikonのD70よりも良い塩梅に仕上がってました。

メーカーロゴがプリントなのは気になりましたが、メーカーロゴが消えたところで困るのは中古で売る時ぐらいのモノなので無問題。当時のEOS-1DもCanonのロゴはプリントでしたしね。

そんなことよりも加水分解して崩壊する端子カバーや表記部分が接着剤で止めてあるだけなので上部パネルが外れてしまうモードダイヤル等々にお金をかけてほしい所です。

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案の定加水分解を起こしかけているゴム部分

ダイヤルやボタンをはじめとした各部の動きはしっかりしていて、長く使えそうな雰囲気。Canonがそこそこ力を入れて開発した感じがします。

この機種まで内蔵ストロボのポップアップがモーター駆動のような動きで好ましいです。コレ以降の機種になると内蔵ストロボの留め金が外れてスプリングでポンと上がる感じで安っぽい動き。まあ、機能には全く関係ない所ですが懐古趣味的には電動で上がる方がポイント高いです。できればEOS750みたいに光り終わった後には電動で収納してほしい位ですが、要らない機能を望みすぎですね。

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モーター駆動のストロボポップアップがイイ感じです

そうそう機能的な話

そんなことよりも肝心なのが機能的なお話。

肝心の撮像素子は、630万画素のCMOSセンサーを採用。この機種からはキヤノン独自の映像エンジン「DIGIC」を搭載したので驚くほど外すことは無くなってます。

AFの測距点は7点。

連続撮影は約3コマ/secで最大9コマ。

ISO感度レンジはISO100~1600相当(ISO3200 相当の感度拡張可能)と、今のカメラに慣れた身からすると色々物足りないものの、我慢できないこともない感じです。

記録メディアもCFカードなんで、最近CFは余裕が出来ているので助かります。

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CFカードってのは助かります

あと、このテのカメラで困ることの多い電源も汎用性の高いBP511なんで使いまわしも効いてイイ感じ。

ただし、起動は驚くほど遅くて数秒待たなきゃいけません。スリープからの復活も遅くてシャッターチャンスを逃がしかねない所作です。

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液晶に「EOS」って出てからしばらくしないと起動しません

ミラーレスみたいに撮る直前にスイッチを入れて…なんてできないぐらいにモッサリした動きが残念ポイントですね。

まあ、電池に余裕もあるんで1~2個予備電池を持ち歩けば大丈夫でしょうけどね。

それなりに不満点はありますがCanon使ってたら迷うことの無いインターフェイスはやっぱり使いやすく、当時のオーバー気味な高級感が入り混じったバランスのイイカメラじゃないかと思います。

色々と足りないところがデジタル一眼レフを買えなかった頃のことを思い出して初心に戻れそうな感じなので、当時の気持ちを思い出してみようかなと思う今日この頃です。

まあ、何よりもテスト撮影しないといけません。

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とりあえず使ってみないと

 

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