雑食カメラマンの雑感記

神戸でフリーカメラマンをしています。写真やカメラのことを主に書いていこうと思いますが、たまに脱線します。よろしくお願いします。

ニセG2 CASIOのQV-4000

当時の購入最有力候補機でした…

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ニセG2ことCASIOのQV-4000です

前回に引き続き古いデジカメを落札しては悦に入ってる今日この頃、またもやイランモノを落札してしまいました。

今回のブツはCASIOのQV-4000です。

民生用デジタルカメラのパイオニアとしてその名を馳せたCASIOのデジタルカメラも2018年にはコンパクトデジタルカメラ市場から撤退。今ではスッカリ忘れられた存在になってるわけですが、2000年代はCASIOのデジカメがブイブイ言わしておりました。

最期の方のEXILIMシリーズは、撮影後に発動する何たらモードに時間がかかって撮影後すぐに画像が確認できないのであんまり好きじゃなかったんですが、その前の「QV」シリーズは野暮ったくてスキでした。どうもフィルムカメラっぽさが残る機種ってのが好みなんですよね。

そして、そのQVシリーズ事実上の最終ハイエンド機がQV-4000です。

この機種の後、小型軽量のQVR〇〇って感じに製品展開していったみたいなんで、「事実上」最終機って呼んでも差し支えないんじゃないかなーと思ってます。

G2の兄弟機

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見た目は全然違いますが

このQV-4000、レンズとCCDが同時期に発売されたCanonPowerShotG2と同じもの。

 G2は先日入手済みなのですが、当時欲しかったG2が高くて買えないから「同じようなもんらしいからコッチで良いや」って感じで買おうと思っていたCASIOのQV-4000の方が手に入りにくかったってのは面白い話です。

blog.kobephotomic.work

blog.kobephotomic.workレンズは「Canon」って堂々と銘記されてますし、CCDはSONY製。それらを包むボディがGshockのCASIO製と良いとこ取りのカメラっぽく見えます。寧ろ全部CASIO製っていうよりも魅力的。皮肉なもんです。

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レンズにはバッチリ「Canon Lens」って銘記してあります

カメラとしての纏まりはG2の方が優れているのは間違いありませんが、カメラとしては新興メーカー感の強かったCASIOがどれくらいやってくれるのか楽しみです。

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tQV-4000の方がチョット太いです

操作系色々

G1のレイアウトを踏襲しているG2と違ってQV-4000は自由なのか結構使い勝手の良いボタン&ダイヤル配置。なかでも親指で回すコマンドダイヤルと液晶画面右のジョイスティックは今のカメラと比べても遜色ないくらいの使い易さ。背面の回しにくいホイールしかないG2と比べると大変使いやすい操作系統になってます。

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使い勝手は上々です。


左肩のモードダイヤルは一生使うことの無いであろう余計なシーンセレクトモードが無くてシンプルでわかりやすく、同軸の連射モードダイヤルと相まってアナログながら使いやすいモノになってます。

背面ボタンの配置もなかなか秀逸で、役割は違うのですが配列はちょっと前のEOS各期のような配置。ただし、測光モードボタンが独立して必要か?とか、持ち手左下にAEロックボタンってどうやねん?とか、色々と疑問符の付く配置になってるのは残念なところ。もっと弄るところあるやろうって思いますが、当時の感覚と今とはちょっと違うので仕方ないですね。

メディアはCF

そのほか、記録メディアはコンパクトフラッシュ、電源は単三電池と汎用性の高い組み合わせ。Panasonicの古い機種で痛い目を見たので、現在でも普通に使えるメディア&電源の採用はありがたいですね。

高級品だった時代の名残なのかメディアスロットの開き方が結構独特で、一度手前に迫り出してから外に開く方式。ちょっとしたことですが不用意にメディアスロットが開かないので安心感があるのと高級感がある気がします。何となくですが。

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メディアスロットカバーの開き方が独特です

シンクロターミナル

当時QV-4000を欲しくなった最大の理由がシンクロターミナルの存在。

専門新聞で記者をしていたんですが、当時は会合での冒頭あいさつとかを撮る機会が多かったんですが、大きな会場では内蔵ストロボでは弱くて地灯りのみで撮らざるを得ない状況がありました。

当時のカメラだと暗所に弱くてタングステン光だけだとブレブレになることも屡々。印刷の質とかを考えてもストロボでパキパキにしたかったんですが、あの頃は一眼レフやCanonGシリーズでもない限り外部ストロボを繋げられる機種は数えるほどでした。

スレーブで…って事も考えたんですが、同業他社が炊いたストロボにも反応してしまうのでこの案は却下。ホットシューかシンクロターミナルがあるカメラの必要性を感じていました。会社はお金ないから買ってくれませんしね…

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意外な機能「シンクロターミナル」です

で、QV-4000を調べてみるとシンクロターミナルが付いているではありませんか⁉

今考えたらなんでこのクラスのカメラにシンクロターミナルなんてニッチな機構が搭載されているのか理解し難い面もありますが、当時はこの一点で書いた意欲がMaxになりました。

ISO感度設定…?

ところがこのQV-4000、思わぬところに落とし穴がありました。

驚くことにISO感度設定が無いんです。

シャープネスやら彩度やらコントラストやらは弄れるんですが、何処を探してもISO感度設定が変えられません。

説明書にもざっと斜め読みしたところではISO感度に関する記載は無くて、どないなもんかと思ってたら、価格コムだったかでレビューされた方が感度はISO100固定だと書いておられました。

コイツは参ったなと思いましたね。

いくらストロボが使えても地灯りを拾えないならストロボの届かない背景は黒く落ちまくりです。それこそ夜に写ルンですで撮ったようになっちゃいます。

ライティングをキッチリやったらーなんて声も聞こえてきそうですが、スタジオ撮影やブツ撮り以外でキッチリライトを回すことは至難の業。そもそもライト組むならもっとパラメータ弄れる一眼レフ使いますよね。

そんなこんなでその当時は購入を諦めたのですが、モノが届くまでそのことをスッカリ忘れておりました。記憶っていい加減です。

でもまあ、当時のように何万円も出して買うんじゃなくてヤフオクで1000円だったんで、気楽に使ってみることができるのはありがたい話。

使い勝手悪くても仕事じゃないですからね。楽しんで使えます。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」の気持ちで使ってみようと思います。

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出来上がってない感じも好ましいです

 

 

 

 

 

 

 

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