National S-VHS一体型ビデオカメラ NV-MS100
能楽師の妻実家では、今も巨大なVHSビデオカメラが現役です。
それがNV-MS100というNationalのカメラ。
松下電工製造のビデオカメラなのに、PanasonicブランドでなくNationalブランドの製品です。
そもそもこんな古くてデカいカメラを使うのは、お弟子さんに映像を見せる際にVHSの方が便利だかららしいのです。
能を習いに来るお弟子さんはご年配の方が多いので、今のデジタル機器を使えない方が大半。なので、馴染み深いVHSで渡すということなんですが、カメラが小型化していく際にVHSへの変換が面倒になって、MiniDV辺りから変換の無い直接VHSで録れるカメラへシフトしたそうです。
ただ、今となってはVHSのテープ自体が入手しづらく、急にテープが要るとなってもコンビニでは買えないので苦労するみたいです。最近は電気屋さんでも置いてないところが多いみたいなので、汎用性って意味ではあまり良くないですね。
ガワは昔のテレビカメラのよう
そう云った理由でVHSで録れるカメラにシフトしたようですが、もちろん現役でそんなニッチな機材が販売されている訳はなく、中古で購入したみたいなんですがなかなかレトロな外観です。
試しに甥っ子に担がせてみたら重くて落としそうになってました。
肩に担ぐってスタイルがちょっと昔のテレビ局カメラみたいで面白いです。
ファインダー
勿論、液晶画面なんていう便利なものは無いのですが可動式のビューファインダーが付いています。
ホールディングってことを考えたら片手間に撮る感じの液晶画面よりは優れている気はしますね。そういえば昔は家庭用ビデオカメラは液晶ビューファインダーと可動式の液晶画面の2画面構成だったのに、いつの間にか液晶画面だけになってしまいましたね。
液晶の性能が上がって明るい所でも視認性が良くなったからなんでしょうが、集中するって意味ではビューファインダーの方が優れているんですけどね。
逆にビューファインダーしか無い本機は、画像の確認がしんどそうです。
32年前の機種
NV-MS100は1988年の機種。
ヤフオクで同機を探すとソウルオリンピックの記念モデルなんかもありました。
ビデオカメラの性能を示す指針をよくわかってないのですが、とりあえず何となくわかる範囲では、
●S-VHS方式
●36万画素CCD
●水平解像度420本以上
●5ヘッド方式
●標準/3倍各モードに専用ヘッドを装備
ってところらしいです。
まあ、当時の最先端モデルみたいで32年経った今でも老体にムチ打ちつつも活躍できるのはハイエンドならではの丁寧な作り所以なんでしょうね。
変遷
でもまあ、考えてみたらVHS/β戦争からVHS-C、8ミリを経てMiniDV→8cmDVD→HDDと来て、今のフラッシュメモリ式に落ち着いたところで、今度はスマートフォンの動画撮影に負けそうで消えそうなビデオカメラですが、よくまあこれまで色々なメディアが出来たもんだと感心しますね。
自分の子供の時はMiniDVと8㎝DVDの端境期でしたが、当時のMiniDVはデッキで見られないので、なかなか見返す機会が無くて知らないうちに視聴不可になってそうで怖いです。とはいえ、メディアを変換するのは手間で億劫です。
そう云った意味ではVHS直接録画ってのは良い方法だったのかもしれません。
10年前までならそうなんですが、VHSのデッキが消えてしまった今では(変換しなきゃならないって意味で)手間は変わりませんからね。
どのみちデカいデータの動画は保存が大変です。
NV-MS100は何時まで現役でいられるのでしょうか…
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