スタンダードなフィルム
ネオパンSS。
90年代にモノクロ写真を撮ってた人なら誰しもが聞いた事のある、そして使ったことのあるフィルムですよね。
ISO100が基本だった頃、レンズは50㎜が標準で印画紙は3号で焼くのが常識でした。
今は何もかもが懐かしいです。
そんな思い出の断片をこのほど発掘しました。
モノクロ専用フィルム?
カラー写真が全盛の90年代。
高校で写真部に入るまで、白黒写真は駆逐されたものだとばかり思ってました。
テレビはとっくの昔にカラーしか放映されてませんでしたし、ビデオカメラも当然カラーです。というより、モノクロの動画が録れるビデオカメラなんてありませんでした。
なので、それよりもローテクな写真においてカラーじゃないってのはあり得ないと思ってたんですよ。子供の頃の写真も全部色付いてましたからね。
ところがどっこい。90年代でもモノクロ写真ってのは結構残ってまして、いろんな所で使われてたんですよ。
デジカメに代わられるまでは医療関係でも使われてまして、眼底写真なんかはKodakのTRI-Xを4倍増感したうえ、クローズアップした写真を目いっぱい撮って片っ端から同時プリント、そのプリントを組み合わせて全体像を見るというアナログなことをしていました。たまにジャンクで見るレンズの前縁にフラッシュを備えたマクロレンズとYASICAの108MPをベースにした特殊用途カメラの組み合わせはギリで21世紀も活躍していたことになります。
思ったよりも時代は進んでなかったんですね。
36枚撮りが一本だいたい400円
そうそう、ネオパンでした。
そんな時代でしたので、結構小さな写真屋さんでもネオパンSSは売ってました。
西大路駅を上がったところにある小さな神社の脇にあった写真屋さんでも売ってたぐらいなんで、当時のフジフィルムの版図の広さが伺えますね。
お値段はだいたい400円。リーズナブルです。
感度が低いのが難点でしたが、高感度判のネオパン400プレストは現像したらベースがヌケ過ぎるのと乾燥したらカールが酷いので好きになれませんでした。
その点、ネオパンSSは素直でいいフィルムでしたね。
見つけたフィルムは…
変な所に仕舞い込まれていたネオパンSSは、前世紀に消費期限が尽きたビンテージ物。
書かれている消費期限は1996年なんで、恐ろしいことに四半世紀経ってます。
幸いにも3本あるんで、2本までなら使っても良いかもしれません。
現像データが取れないのが痛いですが、露出は倍かけて、現像時間も伸ばしてやったらとりあえず像は出るんじゃないでしょうか?
誰も期待してないとは思いますが、出来たら報告したいと思います。
今後は…
そんな懐かしいフィルム噺でしたが、今ではモノクロフィルムだけでなくネガもポジも絶滅寸前。悲しい限りです。
隆盛を誇ったネオパンSSはとっくの昔にディスコン。
後継のACROSSってフィルムに取って代わられたのですが、そのACROSS も数年前にディスコン。モノクロフィルムは絶滅するかに見えたんですが、何故かACROSSⅡってのが新たに発売されて今に至ってます。
コレが生産されなくなったら本格的にフィルムは消えてしまうんでしょうね。
もし興味を持った方が」おられたら是非是非使ってやってください。
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