あの頃のMIRAIに…
仕事帰りのドフで見つけた未来もといRicohのMIRAI
「MIRAI予想図Ⅱ」でも「指輪を頼むよMIRAI少尉」でも何でも良いんですが、バラ色の未来しか見えなかった当時の世相を感じる名前です。
で、そこそこ動きそうな感じを醸し出しているMIRAIのプライスが300円。
さらには単四電池4本で動きそうなので、動作確認だけのために買ってしまいました。
そこそこきれいな個体だったんですが、専用ストロボの接続部カバーだけが欠品。
まあ、この手のカメラは人気ないですからね。仕方ないですね。
見た目がアレ
1988年の発売なんで見た目はファミコンのシューティングゲームに出てくる飛行機みたいな形。既視感アリアリな外観です。
右手に大昔のビデオカメラみたいなグリップがあってちょっとヤリ過ぎなMIRAI感。
88年なんていうバブル真っ盛りのカメラなんで思い切った遊び感が素晴らしいです。
勢いで作っちゃった感じ。
この形でビデオカメラじゃないほうが不思議なぐらいの趣です。
ちなみにこれをミニ三脚に乗せるとロボットみたいな形になります。フォーメーションZとかあの手の変形するシューティングゲームの飛行機っぽいです。
ブリッジカメラ?
スペックは35〜135㎜のズームレンズを備えた一眼レフ。
一眼レフとは言えども露出制御はプログラムと絞り優先のみでちっとも弄れません。
まあ当時の無理からズーム内蔵コンパクトカメラに比べれば、F値は明るいしファインダーは一眼レフだから正確だしでエエのかもしれませんが、やっぱりマニュアルが出来ないと楽しくないですね。
このカメラが発売された頃に似たような一眼レフとコンパクトカメラの間の子みたいなカメラが続続発売されまして、一眼レフとコンパクトをつなぐ架け橋的な意味から 「ブリッジカメラ」ってカテゴリーが出来たってRICOHのホムページに記載されてましたが、その名称自体一般には浸透しなかったなぁーって印象です。
ちなみに先日買っちゃったMINOLTAのAPEX105もその末裔ってところです。
この頃のヤツは名前でインパクト与えたろって意図がスケスケですね。
動き的には
1988年って言うと一眼レフではMINOLTAα7700iとかCanonEOS620とかの頃。
NikonだとF4が発売された頃ですね
AF一眼レフの第二世代ってところです。
動体予測駆動だのワイドフォーカスエリアだのの話でカメラ誌が賑やかだった頃です。
期待を膨らませつつ電池を入れてみるとα7000よりも遅い動き。
F値が暗いと言ってもあんまりな動きです。
一体型ならもうちょっと測距も頑張れるんじゃないかと思うところですが、特許でガチガチな当時のオートフォーカス事情を鑑みたら高速AFのギミックを積むことは出来なかったのかもしれません。想像ですけどね。
でもまあ、このレベルのオートフォーカスだと動きものなんて撮れませんが、動きのものを撮ることを期待して買った人たちは困惑したでしょうね。
AFだけでなくフィルムの巻き上げ速度も遅いので、電車だとかスポーツモノとかも厳しそう。大仰な見てくれの割には動きが鈍重なのが時代を感じさせてくれます。
あと内蔵ストロボもスイッチ入れると前にスライドしてきて起き上がるという2アクションでこちらも大袈裟な感じが面白いです。
80~90年代のSFメカ感が楽しいんですが、ストロボが縦位置についているのが意味不明。色々と詰めの甘いところが可愛いヤツです。
とりあえずフィルム入れることは…あるかな?