当時実物を見たことは無かったんですが、SIGMAのSA-300GETです
困ったことにヤフオク三連発をかましてしまって、折り悪くそこから4泊5日の出張。
落札したモノを見られないのはもちろん、私が留守の間に「カメラ」って書いた宅配便が3通も届いてしまうことの居心地悪さを出張先で味わってきたのでした。
これがどう思われてるか、想像すると恐ろしいので努めて忘れようと思ってたのですが、何とも落ち着かない日々を過ごしながら出張から帰還。小心な私は落札ブツとのご対面を家族が寝静まってから果たしたのでした。
届いた段ボール箱を見て「何それ?」って言われたんで「仕事用の機材やで」って返したんですが、若干目が泳いていたのでお見通しだったのかもしれません。
理解してくれる妻には感謝です。
なんでやねんって感じのカメラです
当時はハイエンド機以外、絞り値やシャッター速度を操作するダイヤルが一つしかないのが普通。ダイヤルが無くてレバー入力の機種も多くありました。
そんな時代にエントリー機ながらシャッターと絞りをそれぞれ独立したダイヤルで操作できるSA300は、それだけで魅力的な機体でした。
そのほかの操作もメニューボタンから呼び出すなんてしなくても、判り易い独立ボタン&ダイヤル操作で簡単明快。複雑な操作がデフォルトとなりつつあった当時の一眼レフカメラに一石を投じるような操作性でした。
まあ、そんなあほなことを考えていたのは私をはじめ少数派だったらしく、売り上げ的にはあまりパッとしなかったのか、中古でも見ることの無いマイナーなカメラで終わってしまいました。
使ってみると…
どうもSIGMAはオートフォーカスの一眼レフに関してノウハウが少なかったらしく、操作性に関してはお世辞にも良いとは言えないモノです。
さっきまで散々操作性が良さそう的なことを書きながら掌返しなんですが、机上の空論ってヤツなんです。
何よりも先ず、後部ダイヤルの位置が変なんです。
当時のNikonF3ケタシリーズのダイヤルを模倣したみたいですが、外側にあり過ぎて親指が攣りそうになるダイヤル配置。もうちょっと内側にあったら良かったんでしょうが、色々と詰めが甘いです。
まあ、EOS630やらに比べたら随分と言い操作性なんですけどね。今のカメラが良くなりすぎているので不便さが目立つのかもしれないですね。
それよりもなによりも、SIGMAの独自マウントってのが厳しいです。
ご丁寧に外爪まで付いていて、レンジファインダーのCanon7みたいですが対応するレンズがほゞ入手不可能なんで、飾りにしかならないのもCanon7と同じですね。
やっぱり外爪ってのはいつの時代も流行りません。
そして持病
この手のイロモノカメラには持病が付きもの。
AS300も例外ではなくて、この時代のSIGMA共通の持病である「外装ベタベタ病」の発症が顕著です。
所謂「ZEN仕上げ」の加水分解は有名ですが、なんであんなヘッポコなコーティングを施したのか理解に苦しみます。一時、ZEN仕上げってのを矢鱈と強調してましたが、あの仕上げは全然高級感無いと思うんですけどね。プラスチックのツヤツヤをどうにかしたいのならプラの外装に梨地仕上げとかでいい気がしますが、何をもって高級と思っていたのか理解できませんね。
そして、最大の持病がファインダーの赤化。ファインダー越しの世界が共産圏かと見まごうばかりに真っ赤っ赤です。
SIGMAのカメラ特有の持病みたいで、経年劣化から変色してしまうようです。
まあ、この手のカメラが四半世紀後まで使われるとは考えてなかったんでしょうね。
とりあえずは文鎮として使いつつFoveonセンサー搭載機が手に入るまで寝かしておこうと思ったりしてます。
そうするとまたヤフオクか…
SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM | Contemporary C014 | Sigma SAマウント | APS-C/Super35
- 発売日: 2014/10/30
- メディア: エレクトロニクス
SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary C015 | Sigma SAマウント | Full-Size/Large-Format
- 発売日: 2015/05/29
- メディア: エレクトロニクス
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