嗚呼…Olympusが…
久々に驚きのニュースですね。
前々から言われていたので、薄々感じてはいたのですがOlympusがカメラ事業を譲渡するとか。何と言うかフォーサーズがフルサイズに負けたみたいで悲しくなりますね。
初報ではVAIOみたいに別会社になって存続していくーみたいな論調だったのが、今日になって日経新聞が「カメラ大衆化の旗手 オリンパスが退場」みたいな終焉を感じさせる見出しで記事を書いていて、なんだか本当に無くなるみたいで寂しいです。
現行のマイクロフォーサーズは使ってないので何とも言えませんが、OMーDを使ってる同業者の意見を聞くと、センサーサイズが小さいと言っても用途によっては全然アリって話でしたので、余裕が出来たらテストしてみて、一部の仕事だけでも移行したいもんだなと思っていただけに、撤退するのならば残念ですね。
ファインダー
フォーサーズ機はファインダーの像が「井戸の底を覗くみたい」と言われるほど小さくて、マニュアルでピント合わせるなんて不可能な感じでしたが、ミラーレスのマイクロフォーサーズになってからは、CANONよりもずっと見やすいファインダーになっていたので使い勝手は悪くなかったと思うんですけどね。実際、動物なんかを撮るときには非常に重宝したみたいですし、高感度に弱いという噂が足引っ張ったんでしょうか?なんとも残念です。
余談ですが、フィルムの時分にPENTAXの6×7が35㎜カメラよりもファインダー像が大きくて見やすいーなんて話は寡聞にして存じ上げません。ラージフォーマットな分、ミラーボックスもメチャメチャデカいのに何でなんでしょうね?
フォーサーズ…
翻って、自分の手持ち機材を見ると、OM1&10はジャンク品在庫放出で既に譲渡。
手元にはマイクロではないフォーサーズのE300とE520しかありません。
どちらも井戸の底を覗くようなファインダーが素敵です。
E300はフリーになった際に「ひょっとしたらこれからはOlympusが主流になるのでは」なんて考えが過って、CANONと天秤にかけた覚えがあります。
仕事で使うので、レンズラインナップを始めとした拡張性と修理などのアフターケアでしたから、CPSのあるCANONになるのは自然な流れだったと思います。
フォーサーズはシステム自体が終了したので、幸か不幸かあの時の判断が正解だったみたいですが、当時の同機スペシャルサイトでは「カメラを持って西洋人のオトウサンが愛娘と出かける小旅行」みたいなストーリー仕立てのCMがあって、丁度CMと同年代の娘がいた私は危うく感化されて買いそうになりました。
そんなこんなで、もうあの時の娘はいないものの、往時が懐かしくて入手しました。
システムってのは一度買うと増えるもので、付いていたレンズがショボかったから12-60㎜なんてデカいレンズと25㎜のパンケーキまで勢いで買ってしまいました。いずれも10㌔円を超えないプライスが魅力でしたが、ここまで安いと悲しくなりますね。
あとは望遠か…この流れだと中古が更に値下がりしそうで怖いです。
E300
この時代のOlympusの機体は、野心的で独創的なものが多くてファインダーの小ささを除けば大好きでした。
その中でもE300は横にスウィングするミラーを始め、ペンタプリズムの出っ張りが無いボディ形状など独創性の塊でした。デジタルカメラの黎明期に社運を賭けた新規事業のフォーサーズですが、2号機目でいきなり独特な形状の機体を投入するところに当時のOlympusの意気込みと勢いを感じますね。同じフォーサーズ仲間でもPanasonicとは真逆な選択です。
使ってみると、黎明期ならではのまったりした動作と好感度の弱さ。まあ、この辺りはどの機種にも同じようなことが言えるので、E300独特のウイークポイントとは言えないところ。
一般によく言われる「Olympusブルー」ってのは、当該機種を使った限りではあまり感じませんでしたね。Kodakのセンサーを使った機種独特の色合いらしいですが、ちょっと使い込みが足りなかったのかもしれません。一昔前は皆さん絶賛だっただけに、イマイチピンと来なかったのは残念なところです。
折角なんで、今後のOlympusの武運長久を願って、もう少し使い込んでみないといけませんね。
良いふうに事態が進めばいいのですが…