広角に弱かった当時のデジカメ事情
2000年代前半の頃、当時のデジタルカメラって広角域が異常に弱かったんですよね。
まあ、フィルム時代も広角レンズって今ほど意識されてなかった感はありましたが、センサーが極小のデジカメ黎明期にあってはその弱点が強調されたような形となります。
特にコンパクトデジタルカメラの「標準」ズームなんてのは38㍉相当からってのが多くて酷いものだと40㍉以遠ってのもありました。なんだかレンズの製のが低かった頃の通称「ヨンサンハチロク」と呼ばれたNikkor43〜86㍉を彷彿とさせますが、広角域の常用に慣れてしまった世代には引きが取れなくて結構辛いものがあったりしました。
当時私は専門新聞の記者をしていて、建設事業の予定地なんかを撮ることが多く、広角域の不足には悩まされてました。会社のカメラも38㍉程度からのズームしかついてないコンデジなうえに台数も記者全員分は揃ってないので、自前のカメラが必要でした。
まあ結局は高倍率のFujiのFinePix6900Zを買っちゃうわけですが、高倍率だけあってやっぱり広角域が弱いのでした。
で、そんな時に発売されたのがKodakのV570 EasyShareです。
インパクト抜群
何よりもこのV570 EasyShare、当時はレンズが一個ってのを見慣れた目に二つ並んだレンズの存在が違和感アリアリでした。
古くは二眼レフってのもある訳ですが、あれはタテ型の筐体にレンズが2つ並んでいるかたちなので、それほど違和感ありません。
ですが、見慣れた形の筐体に二つレンズが並んでるってところに違和感を感じるんでしょうね。レンズバリアは一つ目なのにバリアが開くと二つのレンズが並んでいるってギミックも違和感を増長させる一つの要因かなと思います。
ボディ自体は直線を基調とした細身でスマートなデザイン。非常にセンス良く纏められていると思います。
同じフィルムメーカーでも国産のFujiやらKonikaなんてのはなぜか野暮ったいデザインのカメラが多かったんですが、Retinaやらを見ていてもわかる通りKodakは結構凝ってるデザインのカメラが多いです。
まあ、問題は写りだって言ってしまえば身も蓋も無いんですけどね…
グレードル付属
時代を感じさせるのが付属のグレードル。
最近見なくなりましたね…っていうよりコンデジ自体を見なくなったうえ、価格競争で余分なアクセサリー類は付属しないようになってきているので、こういった専用グレードルを見ると古き良き時代を感じさせてくれます。
因みにこのグレードル、性能云々もそうですが無駄に凝ったデザインで嵩張るくせに電源がUSBで供給されないので、非常に邪魔。メーカーの考える机周りはまっさらの状態からしか考えられてないので、雑然としがちな机の上には似合わないんです。
しかもこれしかカメラ無いとかじゃないので、貴重な机の空きスペースを無駄に占拠されるので困ったもんです。
専用グレードルが消えていった理由がよくわかりますね。
世知辛い世の中です。
コイツもか…
そんなこんなでKodakのV570 EasyShareを毎度ながらヤフオクで落としちゃいました。
思ったよりも高かったんですけどね。困ったもんです。
一応、付属品は邪魔になりそうなグレードルを含めてすべて揃ってました。
でも、考えてみたらグレードルが無くても充電ができるみたいなんで、無くても良かったかな?なんて思いますが、付属品は揃っていた方が気持ちいですもんね。
残念ながら電池はかなりヘタってて、数枚撮影したら電池が切れそうな雰囲気ですが、これ一台で出かけるなんてことは無いので数枚撮れたら御の字ってところなのかもしれません。
更に残念なのがSDHC非対応ってところで、手持ちのカードがほとんど使えません。
となると、本体のメモリーに撮影してグレードルで取り込みーなんて前時代的な使い方が一番良いような気がしてきました。
どうせ数枚しか電池も持たないことですし…ね。
↓良かったらポチってやってください