キットレンズと侮るなかれ
昨今の標準ズームってメチャメチャ優秀なんですよね。
ジャンク遊びなんかしてると、操作性や質感は置いといて、描写や使い勝手では昔の廉価版F値固定ズームレンズを遥かに凌駕します。
いや、実際はこのテのレンズだけでいいんじゃないかと思うほどですが、ヘタに手を出すとハマってしまうと藻掻けば藻掻くほど深みにハマっていきます。
一般的なキットレンズ
レンズ交換式のカメラを購入したら、前もってレンズを持ってたりしない限りは標準ズームレンズをセットにして購入しますよね。
大体今だと18-55㎜辺りがセットになってるんではないでしょうか?
10年ほど前だと、ちょっと欲張って18-70㎜辺りの望遠域までカバーしたレンズがセットになってることもありました。
まだ「一眼レフ」って存在が高価だったころの話ですね。
そもそもキットレンズってのは…
キットレンズって、そのカメラメーカへの入り口みたいなところがありますよね。
初めて買ったものの良し悪しでメーカーの製品が判断されます。
今後、同社の製品を買うお得意様になることはもちろん、口コミで新たなユーザー獲得にもつながっていきかねません。
なので、各社気合を入れて作るのですが入門用なのでコストとの兼ね合いもあって質感的にはイマイチなものになることもあります。
私の感覚だとNikonなんかはそこそこ質感を求めた作りになってますが、Canonは真逆な感じがします。此処のさじ加減が肝要でして、その辺りに各メーカーの思惑が詰まっていると言ったら言い過ぎでしょうか。
で、今回のはと言いますと…
SONYのDT18~70㎜F3.5-5.6なんですが、コイツはKONICAMINOLTA時代からの標準キットレンズ。私のはα300とセットになったのを買ったんですが、意外と言ったら失礼かもしれませんが悪くないーというよりもソツが無いレンズなんですよね。
外観は結構チープで距離目盛もMFピントリングも無いのっぺらぼうな仕様。付属フードも付ける意味なさそうな浅さで、凡そ機材に関心のある層からは見向きもされない形をしてます。
無愛想な見てくれですが、逆光に強いとまではいかなくても弱くはなく最短撮影距離も0.38mです。70㎜(35㎜換算105㎜相当)で0.38mまで寄れるなら大したもんで、不満はほとんどないです。
先日ヤフオクで落としたXR-7Mk2に同梱されてたRIKENON P28-105㎜なんかは最短2mですからね。28㎜で2mって何撮れって話ですよね。あれに比べたら恐ろしいほどの近接性能です。技術の進歩ってすごい。
強いて欠点を挙げるなら開放F値がテレ側で5.6と暗めなところと、昔ながらのシャフトドライブなAFモーター駆動が今のカメラで使えなかったり、動画録る時に煩そうってところでしょうか。
暗いのは単焦点持ってけば済む話ですし、28-105㎜とすれば普通のスペック。それに旧αでは写真しか撮らないんで、音の問題はそれほど問題にはなりません。
気付いたらこれ一本だけ付けたカメラを持って出かけたりすることも多くて、大変重宝してます。
多分DT16-105㎜とか買ったらもっと幸せになるんでしょうけど、あのレンズは微妙な値段なんですよね。ZEISS銘の16-85㎜なんか買ったらさらに良さそうですが、あれの中古は大抵曇ってるか壊れるかしてますので現実的ではないです。結局はキットレンズに戻ってしまうんですよね。それだけいいレンズってことかもしれません。