一応、Canon使って仕事させてもらってますので…
CanonのF-1って、70~80年代に写真やってた人にはなじみ深いですよね。
一応、写真で食わせてもらってる身としては、入手しておきたい一品です。
丁度Nikonのハイエンド機がF2とF3だった時代に、Canonのハイエンド機はF-1とNewF-1という、ややこしいネーミングの機種を出してました。
学生時代はすでにCanonはEOS-1、NikonはF4の時代になってましたが、マニュアル機・巻き上げレバー付き機体の人気は根強くて、NikonのF3とCanonのNewF-1は継続して売られていましたし、前の型のF2とF-1(旧って付いてました)は中古でも強気の値付けで売られていたので、高校生にとっては垂涎の的でした。
高校生は拗らせるので…
私が高校生の時、やはりプロ用機という名のハイエンド機がっ欲しくてたまらなくなり、当時Nikon使ってた私はNewFM2→FAと拗らせた感じで機材をステップアップさせていき、最後にF3ではなくF2を選んだのでした。
理由は機械式シャッターとモータードライブ。あとはフォトミックファインダーがカッコイイからでしたね。機械式ならF-1でもよかったんですが、当時はNikon使ってたので他のマウントに手を出す余裕なんてありませんでした。
当時のCanonは、レンズをFDマウントというマニュアルフォーカスのマウントから今も続くEFマウントに移行しており、マニュアルフォーカスの機種とオートフォーカスの機種では全く互換性が無く、FD系は中古相場も少し低めでした。
古めかしいF-1
その頃既にEOSがメインになってたCanonですが、それでもNewF-1は現役。それなりに高値で売ってました。まだ仕事で使う人も多く、精悍なフォルムに憧れたもんです。
一方で、F-1はNewF-1と名前が混同するからか、中古で売られる際に前に(旧)がついていたのですが、露出計がダメになった機体それなりにあったらしく、但し書きが付いて売っているものも多かったですね。
当時は魅力的だった全速機械式シャッターなんですが、露出計の受光素子がSPDではなく暗い所に弱い旧式GPDだったのと、MR9という生産中止になった水銀電池をつかっていたのがガキンチョには古臭く感じられました。
そのほかにボディのシルエットやモータードライブがこれまた古めかしいので、F2に比べて少し安値だったと思います。F2買うときも、プライスに若干心が動きました。
旅行先で…
実は、大昔に一か月ほど行ったベトナム旅行で、旧F-1を買う寸前まで行ったことがありました。
件のF-1は、ハノイの「雑貨屋」としか言いようのない雑然とした店のショーウインドウに鎮座していました。コンテッサと違って日本製のハイエンド機なんで、コンディションも安心です。
店主のおっさんが言うプライスは650米ドル。こちらは400米ドル迄まけさせたかったんですが550米ドル辺りで交渉決裂。あきらめようと思ってたんですが、帰国当日になってどうしても欲しくなり、帰国準備もそこそこに店へ向かうとおっさんが不在。
代理のおねぇさんに500米ドルでエエから売ってくれと懇願するも、高いものだから判断できないの一点張り。万事休すです。
遣る瀬無い思いを胸に、バイクの群れをかき分けて帰国したのでした。
現在ですが…
それからしばらく、現場がほゞほゞデジタル化した現在ではF-1の価値なんてとうに無くなっているようで、店舗でも1万円を切る価格で売られています。
ただ年式故か結構ヤレた機体が多く、露出計が動かないのはデフォですがファインダーが汚いのが多いんですよね。ファインダーが汚いだけでテンションダダ下がりです。
なので未だに手を出せずにいますが、昨年行った北海道の土産屋でガチャガチャのF-1が当たりまして、今はそれで症状を抑えています。
意外と出来がいいこのシリーズですが、発売Kは結構古いみたいで、誰もしないからか一昨年に行ったときにも同じガチャガチャがありました。
その時はⅣSb改が当たったのですが、其処から一年は知らず知らずのうちにお手頃なLマウントキャノン機の値段をチェックしてました。
どうもミニチュアが呼び水になってしまうみたいで、これはこれで危険です。